【書評・感想】朝井リョウ『何者』|就活×SNS×アイデンティティを描く名作

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小説やビジネス書、エッセイなど幅広いジャンルを扱い、読書の魅力を発信しています。
皆さんが気になる本を見つけられるよう、詳細に書評をします。 ![]()
○リアルな話が好きな人
○どんでん返しが好きな人
今回は、朝井リュウさんの『何者』を読んでいこうと思います!
何者かぁ・・・
就活生らしき人たちが表紙に写っていますが、どんな物語なのでしょうか?
気になるので、早速読んでいきたいと思います!
『何者』の基本情報とあらすじ
作品の基本データ
まずは作品の基本情報からご紹介しますね!
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タイトル:何者
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著者:朝井リョウ
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出版年:2012年
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出版社:新潮社
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ジャンル:現代文学、青春小説
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受賞歴:第148回直木賞受賞作品
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映画化:2016年に佐藤健さん主演で映画化
この作品、文学ファンなら一度は耳にしたことがあるはず…!
朝井リョウさんが一気に「今を描く作家」として注目されたきっかけにもなった一冊です。
簡単なあらすじ紹介
物語の中心にいるのは、就活まっただ中の大学生たち。
語り手である「拓人」と、その仲間たち——光太郎、理香、隆良、瑞月。みんな仲良しグループで、就活を支え合う“チーム感”があるんですが…
読み進めていくと、どんどん彼らの“内面”が暴かれていきます。
表面上は仲が良さそう。でも、実はライバルで、嫉妬もあるし、見下しもある。
そういった人間の“黒い部分”が、丁寧に、だけど容赦なく描かれていくんです。
「うわ、自分にもこういう感情あるな…」って、読んでて胸がチクッとしました。
物語の舞台と時代背景
物語の舞台は現代の東京。
まさに私たちが生活しているこの社会そのものです。
時代としては、就職氷河期の終盤くらい。スマホが普及して、SNSが当たり前のツールとして使われている頃です。
就活の情報交換はFacebook。つぶやきはTwitter。
「自分をどう見せるか」が人生に関わってくる時代…ほんと、リアルですよね。
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朝井リョウが描くテーマとは
就活のリアルな描写
正直、こんなにも「就活」を真正面から描いた小説って珍しいと思います。
企業説明会に行って、エントリーシートに追われて、グループディスカッションで自己アピール…。
その中で生まれる焦りとか、劣等感とか、ちょっとした自信とか。全部がリアルすぎて、私も読んでて「あ〜、わかる…」って何度も頷いちゃいました笑。
仲間と励まし合いながらも、内心では比べちゃう。
誰かが内定を取ると、「おめでとう」と言いながら、心の奥でモヤっとする。
それってきっと、誰しもが抱いたことのある感情じゃないですか?
朝井リョウさん、よくぞここまで書いてくれた…!って思いました。
SNSと自己演出の関係
『何者』で個人的に刺さったテーマ、それがSNSと自己演出についての描写。
この作品では、TwitterやFacebookでつぶやいたり、シェアしたりすることが、登場人物たちの「自己ブランディング」に直結してるんです。
就活中の彼らは、常に誰かに見られてる。
「どういう言葉を選ぶか」「どんな投稿をするか」に、めちゃくちゃ神経を使ってるんですよね。
でもそれって、私たちも一緒かも。
SNSでは良いところだけ見せようとしちゃうし、「いいね」や反応に一喜一憂したり…。
このテーマ、読んでて本当にドキッとしました。
気づいたら、SNSで“何者か”になろうとする自分に気づいちゃうんですよね。
若者のアイデンティティとは
タイトルでもある「何者」という言葉、めちゃくちゃ深いです。
「私は何者なんだろう?」
「他人からどう見られているか」と「自分がどうありたいか」のギャップに悩む主人公たち。
この問いって、実は若者だけじゃなくて、大人にも響くと思うんですよね。
年齢に関係なく、社会の中で「自分の立ち位置」に不安を感じたこと、ありませんか?
この作品、就活小説っていう枠を超えて、「アイデンティティ小説」だと思います。
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『何者』はこんな人におすすめ
就活中・就活経験者に刺さる理由
就活を経験した人なら、「うわ、それ私も思ってた!」ってシーンが絶対あります笑。
エントリーシートで自分の“強み”を絞り出す苦しさ、面接で噛んだ瞬間の絶望感、全部わかる…。
しかも、友達と励まし合ってるようで、内心はライバル。
その関係性の描写がね、リアルすぎて刺さりまくりでした。
これから就活を控えている人にも、読む前と後で「就活」に対する視点が変わるかも!
SNSに疲れた人に読んでほしい
SNSって便利だけど、ほんと疲れますよね…。
他人の“キラキラ投稿”を見て落ち込んだり、自分の投稿に反応がないとモヤモヤしたり。
『何者』の登場人物たちも、そんな葛藤をずっと抱えています。
「SNSって、自分を映す鏡のようで、実は仮面かもしれない」
そんなことをふと思わせてくれる作品です。
だからこそ、SNSに少し疲れた今の私たちにこそ響くんじゃないかなって思います。
リアルな人間関係が好きな人へ
この作品、人間関係の描き方が本当にうまいんですよ。
一見、仲良し。でもその裏にある「嫉妬」「プライド」「卑屈さ」がじわじわと見えてくる感じが…たまらない。
「こういう人、いたいた!」「これ、私の友達も言ってた…」って思わず共感しちゃう場面ばかり。
フィクションだけど、めちゃくちゃノンフィクションに感じられる一冊。
人間ドラマが好きな方は、絶対ハマります!
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感想
いやぁ、読んだ後の余韻が・・・
就活生のリアルな心情が詰め込まれた作品でした。
それでは、私が感じたことを少し書いていこうと思います! ![]()
就活生のリアルな心情変化
この作品には、就活生のリアルな心情変化が描かれていました。
初めは、フレッシュな気持ちで就活を始めます。
エントリーシートを一生懸命書いてみたり、面接をどんどん受けてみたり・・・
THE 就活生って感じがしますね。
また、登場人物同士が協力し合いながら、就活を始めます。
悩みをお互いに聞いたり、お互いにエントリーシートを書いてみたり・・・
キラキラしていました!
でも、物語が進むにつれて、少しずつ不穏な空気が流れ始めます。
誰かの内定が決まったり、就活がうまくいかなかったり、、、
協力して就活をしているが故に、それらが目立ってしまいます。
協力しているが故に・・・
この辺りから、就活生の葛藤や苦悩が露わになってきます。
それが、リアルに描写されていて、物語に引き込まれました。
何だか、大学生時代を思い出しました。
ここまでギクシャクしてなかったですけどね笑
でも、就活は辛かった記憶があります。
だから、余計に物語に引き込まれたのかもしれません。
就活が辛かった人には、絶対刺さる作品となっていました! ![]()
闇が深いSNS
この物語の登場人物たちは、SNS上で就活の状況を報告します。
どれも、よくある投稿って感じです。
表に出している感情って、当たり障りのないものが多いですよね。
でも、それはメインアカウントでの話・・・
持っているアカウントは1つとは限りませんよね?
アカウントがもう一つあったり・・・
それもリアルで面白い!
そのアカウントには何が書かれているのでしょうか?
書かれている内容が、リアルでした・・・
何だか人間の裏の部分を見ているようでした。
いったい、どんなことが書かれているのでしょうか?
気になる方は、ぜひこの本を読んでみてくださいね! ![]()
ラストに待つ、どんでん返し
少しだけ、ネタバレさせてください!
この物語には、どんでん返しが待っています。
それがとても衝撃的でした・・・
そして、読んだ後の余韻が凄まじい・・・
「あっ、そんな時からそう思ってたのか。」と思い、ついつい読み返してしまいました。
いろいろ書きたいのですが、勢い余ってネタバレしてしまいそうなので、やめておきます!
この感覚を皆さんにも味わってもらいたいな・・・
きっと、私と同じ感覚に陥るはずです!
私ももう一回読んだ後の余韻を味わいたい!
ということで、もう一回読んできます笑 ![]()
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まとめ
今回は、朝井リョウさんの『何者』を読んでみました!
就活生のリアルな心情変化が鮮明に描かれていました。
また、待ち受けるどんでん返しの結末・・・
面白すぎた!!!
文句なしの星5でした!
リアルな話が好きな人には、必ず読んでもらいたい作品となっていました。
読んだ後の余韻がクセになること間違いなし!
ぜひ、皆さんも読んでみてくださいね! ![]()
今後読むべきおすすめ作品
『何者』が刺さった方には、こんな作品もおすすめです!
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『正欲』:現代社会と個人の「生きづらさ」に切り込む問題作
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『世界地図の下書き』:子どもたちが主役の感動作。心がじんわり温まります
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『武道館』:アイドルのリアルと葛藤を描いた物語。共感しかない!
どれも読後に「うわ…すご…」ってなるので、読書欲が爆発しますよ笑。
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